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2010年09月15日

不登校17万人 学校の現場は「危険な9月」対策に腐心

文部科学省が発表した「問題行動調査」では、不登校の子どもが17万人余に及んだ。
近年、高い水準が続く。

9月は長い夏休みが終わって新学期が始まり、子どもがストレスを抱えやすい時期のひとつ。
学校現場では、小さな役割を任せて居場所を作る取り組みがある。
勉強のつまずきや人間関係のストレスなどのサインとして表れる不登校は、小中高で計約17万4千人。
前年度より約6千人減ったが、文科省は
「小中学校、高校ともこの数年間多い状態が続いていると認識している。減少しているとはとらえていない」
と説明する。


不登校17万人 学校の現場は「危険な9月」対策に腐心 

9月は不登校が最も始まりやすい時期だ。

 
国立教育政策研究所の調査では、中1で新しく不登校になった子の9割は、9月以降に休みはじめていた。
1学期中は苦しみながらも頑張っていた子の場合、夏休みで気持ちが切れてしまうようだ。

 
同研究所の滝充総括研究官は
「他学年も同じだと見ていい。9月に休む子が必ずしも不登校になるわけではないが、大事な時期であることは確かだ」
と指摘する。

 
「毎年この時期は怖いです。今月いっぱいは気が抜けません」。
福井県越前市立武生第一中学校の高橋直樹教諭は言う。

 
同校では夏休み中から対策を打っている。
子どものストレス要因のひとつは、やはり勉強。
特に中学生になると急に内容が難しくなり、つまずく子が増える。
休みの間に少しでも解消しようと、毎年8月前半の数日間、国語・数学・英語の補習を開いている。

 
今年は1、2年生90人が参加した。
希望者のほか、基本的なところでつまずいている生徒にも担任が声をかけた。
「もちろん、数日勉強しただけで急に成績は上がらない。でも、少しでも理解できて『2学期から頑張る』と明るく帰る子がいることが支え」

 
新学期が始まってからも、文化祭や職場体験など行事のたびに、一人ひとりの子の性格に合わせた役割を作り、任せている。
「不登校を防ぐためにも、とにかく学校とのつながりを保つようにしている」
と高橋教諭は話す。

 
文教大学の柳生和男教授(生徒指導)は
「行事だけでなく、日常の学級の中でも役割を作っては」
と提案する。
小学校教諭を長年務めた経験から
「繊細な子の中には学校という集団生活になじめずにストレスをためる例は少なくない。プリントを配るとか担任を手伝うような小さな仕事を作って、教師との信頼関係を築くことも大事」
という。

 
子どもの変調は、見守る親のストレスも大きい。

 
明治学院大学心理臨床センターは17日午後、同大高輪校舎で、不登校の子の保護者向け公開講座と相談会を開く。
あえて9月に設定しているのだという。
同センター専任カウンセラーの田所摂寿(かつよし)さんは
「毎年ゴールデンウイーク明けと夏休み明けは、親からの相談が増える。休み明けは『また学校に行かなくては』と思い詰めている子もいて、いろんな行動をとる可能性がある」
と注意を促している。

 
同日は親同士の懇談会やカウンセラーへの無料相談も予定している。
田所さんは
「親も思い詰めて抑うつ状態になる傾向がある。親のメンタルヘルスも大切だ」
と話す。




(2010年9月15日 朝日新聞)


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Posted by よーかい at 18:35│Comments(0)全国の最新動向
 
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