北限のジュゴンを食べる会。

よーかい

2010年06月04日 03:21

この記事は、実在する人物・団体等とは一切関係ありません……念のため(; ̄∀ ̄A


ジュゴンの棲息地の北限は、いま政治的に話題の沖縄県辺野古(大浦湾)海域です。
ジュゴンはすでに国の天然記念物ですが、沖縄周辺全体を見ても、生息数はわずか十数頭とされ、絶滅が非常に心配されています。


たしかに、絶滅寸前のジュゴンを守ることは意義のあることでしょう。
また、米軍基地の建設はジュゴンの棲息に致命的なダメージを与えることでしょう。



だけど、どうも『ジュゴンを守れ!=辺野古に米軍基地をつくるな』という論理には違和感を禁じえないのです…( ̄ω ̄;)


や、もちろん個人的には辺野古に米軍基地を作ることにはまったく同意できません。
ジュゴンを保護することの必要性にも同意します。

それでも、なお残る違和感。


この“違和感”がなんだろう?と考えたとき、いくつかの論理矛盾が浮かび上がりました。

例えば。

1.ジュゴンを守ること=辺野古近辺の住民の生活を守ることにつながるのか?

いくらジュゴンを守れても、住民の生活が破綻してしまっては意味がないと考えます。
「人間のエゴ」と言われようと、ジュゴンの命より人命の方が大切です。

もっとも、じゃあ米軍基地を作ることが辺野古住民を救うのか?と問われれば、そうともいえないのではないかとも思うのですが。


2.米軍基地ができなければ、ジュゴンは絶滅しないのか?

おそらく、このままでは、辺野古に基地をつくらなくても沖縄からジュゴンが消えるのは時間の問題だと考えます。
保護については、餌場の環境の保護(それは、沖縄だけでなく周辺海域すべてを含む環境に関わります。)を含め、大きな視座が必要になるでしょう。


3.ジュゴンが棲息できれば、米軍基地は作られてもいいのか?

例えば、辺野古は絶滅寸前のジュゴンがいるから基地は作るな!という論理だと、じゃあジュゴンの生態に影響のないところならいいのか?という話になります。
この点については、一切の抑止力とは関係のない、先制攻撃のみを意図した海兵隊が必要なのか、そもそも核を含む強大すぎる軍事力を有した米軍基地が日本やアジアに本当に必要なのか?といった根本から考える必要があるでしょう。




……こうして考えてみると、
実は、ジュゴンって別に米軍基地とそんなに関係ないじゃん?( ̄ω ̄;)
って話になりませんか?

もちろん、闘争のわかりやすいシンボルマークとして、ジュゴンを使う「戦略」の有効性まで否定するものではありませんが。
そして、ジュゴン以外の生物がなぜ遡上に上がらないのか、という選択的な救済論に関するエゴもここではとりあえず脇においておくとしても。




まあ、戯れ言はおいておいても、要はジュゴンを絶滅させず、辺野古住民の生活基盤を確保し、軍縮につなげようよというのが理想でしょう。
この「理想」自体については、異論を唱えるひとは少ないはずです。


ところで、人間って「なんでも食べる動物」なんですよね。
クジラも牛も犬もアザラシも、文化の違いこそあれ、食べます。
辺見庸氏の『もの食う人びと』なんかで描写される、極限状態での「食」に関する壮絶な実話などを読むと、食べることこそ人間のすべての活動の根本なんじゃないかとさえ思います。



そう考えていくと、
じゃあ、食べましょうよ。
ジュゴンを。




……なんだ、その飛躍は?!と思った方もいらっしゃることでしょう。
でも、まずは食べてみてから考えてみませんか?


ジュゴンは、とても美味しいらしいのです。
琉球王朝時代は、王朝への献上品として新城島から毎年ジュゴンを干し肉にして献上していました。

新城島では、ジュゴンを祀った御嶽まであるくらいの食文化です。

「人魚の肉を食べると不老不死を得られる」
という、各地の伝説から近年は高橋留美子まで語られているテーマと同じく、琉球王朝でも“不老不死の薬”としての側面もあったと言われています。
しかし、実際、ジュゴンの肉を食べる文化は各地にあって、とても美味しいらしいのです。
一説によると、豚のヒレ肉をもっと美味しくしたような味だとか。
琉球王朝では保存法の問題もあり、干し肉での運搬でしたが、新鮮なものならもっとずっと美味しいことでしょう。

ちなみに、八重山地方では戦後の食糧難の時代にダイナマイトでジュゴンを捕獲する猟が横行し、現在では絶滅してしまったと言われています。



ともかく、食べるために必要なことはなんでしょうか?

腕のいい料理人?
美味しく食べるためのレシピ?

いえいえ、もっと重要なことがあります。
それは、食材の安定供給です。


つまり、食べるためには現在の生息数では圧倒的に少ないのです。


よーかいは、ぜひジュゴンの肉料理を食べてみたいです。
それはもう、グルメハンターのような情熱で!o( ̄へ ̄*)(トリコ?)


きっと、食べてみたいと思う人はたくさんいるはずなのです。
ジュゴンが辺野古名物になったときを想像してみてください。
ジュゴンを食べるために、日本、いや世界各地から辺野古に人が訪れます。

辺野古名物、ジュゴン料理。

もちろん、便乗して、ジュゴン饅頭(ただの粒あん入り)やらジュゴン最中(以下同文)やら、ジュゴンクッキーにジュゴンゴーフレットなんかも販売してみてもいいでしょう。

午前中には、ジュゴンの見える丘でジュゴンを観察し、お昼に地元のジュゴン料理店で舌鼓を打つというツアーは大盛況です。


おそらく、鯨料理くらいのレパートリーはできることでしょう。
お刺身に、ステーキに、大和煮に、カルパッチョに、串焼きに、トンカツ……etc,etc。
辺野古限定ジュゴン丼にジュゴンバーガーなんていうのもいいでしょう。
沖縄ですから、三枚肉の変わりにジュゴンの煮付けを入れた、ジュゴンそばなんていうのもアリです♪d( ̄ー ̄*)にぃ



ともかく、そのくらい生息数を増やす方が、巨費の国民の税金を投入して、不毛な殺戮の道具である米軍基地を作るよりも、ずっとずっとみんながハッピーになれること請け合いです。
そして、辺野古だけでなく周辺海域の環境について、もっと多くの人が敏感になることでしょう。

そう、よーかいには、
『ジュゴンを守る?
 当然だろ?
 そりゃ、食べたいもの!』

という方がすごく自然に見えるのです。


そんなわけで、
あなたも『北限のジュゴンを食べる会』に入会しませんか?d( ̄∀ ̄*)イヒッ

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