もしかして、これからの時代、最も盛り上がるスポーツはチャリンコなんじゃないのでしょうか?
だって、チャリンコに乗ったことのない人はあんまりいません。
間口の広さといったら最強です。
しかも時代はエコ。
そして健康志向。
こう考えていくと、チャリンコの重要性は増すことはあれ、減ることはないように思うのです。
最近、とても面白い自転車漫画を読みました。
週刊少年チャンピオン連載の「
弱虫ペダル」。
そんなに絵が上手いわけでもなかったので、最近まで気にしていなかったのでしたが、ちゃんと読んでみたらこれがとてつもない“熱さ”を持った極上の自転車漫画だったのです!
週刊少年チャンピオンというと、伝説の自転車漫画があります。
それは、曽田正人さんが90年代前半に連載していた「
シャカリキ!」です。
当時は漫画通の間では「
スラムダンクよりも面白いスポーツ漫画」とさえ言われたものです。
もちろん、よーかいも毎週夢中になって読んでいました。
自転車競技でも、競輪ではなくて、一般道を使った長距離走。
それがロードレース。
「ツール・ド・フランス」がその代表例だといえば、「ああ!」と納得するひとも多いでしょう。
ロードレーサーの自転車乗りは、いろんなタイプがいて、平地でのスプリンタータイプや、登り坂坂に特化したクライマー、そして万能型などさまざまです。
ロードレースの面白いところは、普通の競技だとフィニッシュでゴールした選手の順位だけが競われますが、自転車だと「山岳賞」があって、山を制したクライマーは優勝者と同じくらい賞賛の対象になることです。
そして、「シャカリキ!」はおそらく日本で初めて、自転車ロードレースの“クライマー”に焦点を当てた作品でした。
そして、曽田正人さんの初めての長編作品でしたが、その後彼は「め組の大吾」「昴」「capeta」など、“天才を描く”ことにかけては日本一といっても過言ではないくらいの大作家に成長しました。
その嚆矢が「シャカリキ!」だったのです。
あれから十数年。
自転車漫画は常に「シャカリキ!」と比較されてきました。
そして、同じ掲載紙「週間少年チャンピオン」で、クライマーの少年が主人公の自転車ロードレースの物語を真っ向から描いたのが「弱虫ペダル」です。
ある意味、無謀なチャレンジャー。
そして、正統なる後継者です。
この作品、レンタルで借りてほぼ一気読みしましたが、
体温と心拍数が上がりました。
今すぐ自転車で走り出したくなります。
よーかいも、
一応ロードレーサー乗りのはしくれ(本当に端っこ)なのですけど、ペダルをこれまでのようにスニーカーで漕げるようなぬるい一般ペダルじゃなくて、ちゃんと専用の靴とそれとくっついた専用ペダルをつけて、ケイデンス(回転数)を思いっきり上げて走りたくなりました。
サドルももうちょっと高くしたいなぁなんてことも考えてしまっているくらいです。
ところで、よく「
日本ではロードレーサーは育たない」といわれるそうです。
その理由はよくわかりませんが、少なくとも、フランスは別格としてもその他のヨーロッパよりも日本は自転車に対してとても恵まれた国なのだと思います。
ポルトガルやイタリアを歩いて感じたのは、街中ではどこも石畳だということです。
おそらく、それは馬車の時代からの歴史的な文化財とでもいえるのでしょうけど。
けれども、石畳の道では、マウンテンバイクのような車輪の太い頑丈な自転車でないと乗れません。
さらに、坂道。
日本の道は非常に起伏に富んでいます。
山岳コースを走ることも手軽にできます。
そして、自転車屋の多さ。
どこの街にも、規模の大小はあれ、自転車屋さんがあり、パンク修理も空気入れもわりと手軽にできます。
こんなに自転車に適した国って、なかなかないですよ?
さらに、漫画界では、ここのところ自転車ロードレースの漫画ラッシュといっても過言ではない状態が始まっています。
少し前では週刊少年マガジンで「
Over Drive」という自転車漫画が連載していました。
そちらは終わってしまいましたが、先ほど書いたように少年誌では「弱虫ペダル」という凄い漫画がでてきました。(ちなみに、この漫画、最新版の「このマンガがすごい!」という本のランキングでベスト10にもランクインしています!)
また、週間少年サンデーでもなにやら自転車ロードレース漫画が始まったようです。(でも、これはすぐに打ちきられるかも…?)
青年誌では、もっとスゴイことになっています。
週間ビッグコミックスピリッツでは、
玉井雪雄という人気作家が「
かもめ☆チャンス」という自転車ロードレース漫画を連載しています。
さらに、「イブニング」という青年誌では、これまでSFやファンタジー作家として人気のあった
鬼頭 莫宏さんが「のりりん」という、本格自転車ロードレース漫画の連載を昨年12月から始めたところです。
こう見てみると、自転車ブームは密かに、静かに、
しかし確実にじわじわと爆発する機会を虎視眈々と窺っているようにみえます。
もしかしたら、10年後の日本は、自転車が車を駆逐しているのかもしれません。
朝の通勤時は自転車のラッシュ。
朝から道路の幅一杯に、自転車の群れが漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ!
そんな風景が現れるかもしれません。
…あ。
それって、80年代までの中国の風景では?ヽ(゜▽、゜)ノアハ
逆にむしろノスタルジックワールド☆
そんなわけで、今日の一曲はQueenの「Bicycle Race」です♪