リアル「サカつく」!(ブログ第1005日目、雑感。)

よーかい

2009年03月11日 00:48

なんとファジアーノ岡山の喜山選手がベストイレブン選出です!!!∑( ̄□ ̄;)ハウッ

こないだの甲府との対戦ではスコアレスドローだったのに。
それなのに、点をとっていないフォワードの選手が選出されるなんて!(びっくり)



「J’s GOAL」での投票によるJ2第1節のベストイレブンにファジアーノ岡山の喜山選手が選ばれていたのです!


おそらく、トップだけでなくMFもできるユーティリティ性や、退場した臼井選手の穴を埋めたこと。
また、ときには3列目まで下がって必死にディフェンスに走る献身さや運動量などが買われたのでしょう。

ふっふっふ。
よーかいの「予言」がまたひとつ的中しましたよ?v( ̄ー ̄*)にぃ

2月2日に書いた『「ファジアーノ岡山ダイジェスト」。』という記事に、「今季、J2は喜山選手に衝撃を受けるであろう!!!」と高らかに宣言したのですから。


だけど、まだまだ本来の喜山選手の動きはこんなもんじゃありません。
プレーがキレているとき、ゴールに向かっているときはもっと凄いのですから!

これからですよ。



ちなみに、山陽新聞によると、ファジアーノサポによる第1節のMVPは圧倒的にゴールキーパーの李選手だったんだけどなぁ…o( ̄ー ̄;)ゞううむ(実際、よーかいも同意見なのです。)


なんだかこのところ、このブログでのファジアーノの記事率が非常に増えている気がしています。

一昨年、地域社会人リーグ時代はあんまり興味なかったチームですし、昨季のJFL昇格後も、このチームが初め連勝していてもその勢いはどうせ夏までだろうと思っていたのです。
それよりも、同じJFLでもFC琉球がトルシエ改革によってどう戦うのかの方に興味がありました。

だから、2年前からなんとなくダラダラ観てはいても、本腰を入れて感情移入しながらファジアーノの試合を観るようになったのは昨年の夏以降の苦しみながら昇格を掴むまでの過程を経て…といった感じです。

いわば、
「初めはアイツのこと、友だち以上なんてないないないない……って思っていたはずなんだけど。。
 気が付いたら、なんだか妙に気になって……いつの間にか考えていたりしちゃっているんだ」
 

という状態なのです。(なんだそれは?)



それにしても、今季からJ2に参戦したファジアーノ岡山、初々しさ満載です。
ピッカピカの1年生。

半ズボン姿のかわいらしい男の子……というとショタコン度満載ですが、サッカー選手だから半ズボンは当たり前なのです!ヾ(。`Д´。)ノ(だからなんだ?)



ちょうど今、よーかいは宇都宮徹壱著「股旅フットボール」という本を読んでいます。
これはサブタイトルに『地域リーグから見たJリーグ「百年構想」の光と影』とあり、4部にあたる地域社会人リーグの取材からJリーグの在り方を捉え直すというような内容のルポタージュになっています。



この本に、中国社会人リーグ時代のファジアーノ岡山も載っています。
わずか2~3年前に取材された内容です。

それを見ると、愕然とさせられます。

遠く離れた練習場(現在のホームスタジアムから車で1時間の工業団地内!)。
そして、今でこそホームスタジアムとして使用している桃太郎スタジアムが一切使わせてもらえなかったこと。
そういえば、2年前は主な試合会場は桃太郎スタジアムの隣にある小さな補助競技場でしたが、それでもまだ取材当時よりはマシだったようです。

資金難はもちろんのこと、先の見えない経営や立ちはだかる岡山のスポーツ界での「派閥」のようなものまで。
さらに、誰もファジアーノというチームに興味がないどころか存在すら知らないという状況…。


思えば、昨季のJFLも終了してからわかったことですが、ファジアーノの資金力はJFLチームの中でも最低ランクの綱渡り経営だったのだとか。


一昨年の中国社会人リーグはまるで「草サッカー」だったことは、昨日の記事(『10人で勝ち点ゲット!(ブログ第1004日目、雑感。)』)にも書きました。

それにしても、よくぞたった2年でここまでこれたものです。




昨年は昇格が懸かったホーム最終節以外は4,000人も入らなかったスタンドが、1万1千人近い観客で埋まっています。
観客は、老人や子どもも多くいました。
きっと、この中の半分近い人たちは、Jリーグを初めて観たのではなかったのでしょうか?


もちろん、応援はまだ未熟です。
どういう場面でサポーターが声援をおくればいいのか、とまどっているような場面も多く見られました。

実際、甲府サポからは「ファジアーノサポーターはおとなしい」という声もインタビューで寄せられたそうです。
一方の甲府サポは、深夜からバスで10時間以上かけて岡山に駆けつけ、また再び10時間以上かけて甲府へと戻るのです。
その姿勢や、応援でのまとまりなどなど、たくさんたくさん学ぶものがありそうです。

それでも、昨年のJFL時代に比べたらファジアーノのチャント(応援歌)の種類も増えていましたし、応援団の数も何倍にも増えていました。
多くの観客がファジアーノのチームカラーであるえんじ色のTシャツを着て応援していました。

これらのことは、スタッフやボランティアの目には見えない部分での努力や苦労の積み重ねの末に成し遂げたものです。



例えば、ファジアーノのポスター。
これは、ボランティアが1軒1軒お店に頭を下げて許可をもらって貼らせて貰っているそうです。

いま、町の中で見るものよりも、もしかしたら断られて貼られることのなかった数の方が多かったかもしれません。

実際のところ、まだまだ岡山県民にとって認知度が高いとはいえませんし、そもそも「サッカー空白地帯」とまで言われた県でもあります。(高校サッカーはそこそこ強いのに…。)
まだまだこれからの部分だらけでしょう。


だけど、確実にこの2年間で、町の風景はファジアーノによって変わってきています。


ところで、ファジアーノホームの桃太郎スタジアムは、サッカー場だけでなく、武道場や体育館、そして広大な公園が一緒になった巨大な敷地です。

試合の帰り道、ファジアーノのTシャツを着た子どもたちがサッカーボールを追いかけていました。
子どもにだけ小さなファジアーノTシャツを着せた親子連れが、サッカーボールで遊んでいました。

そんな風景があちこちで見ることができました。


こんな「サッカー文化」がどんどん広がっていけばいいなと思います。
そうなのです!
よーかいは、サッカーそのもの以上に、その地域地域の「サッカー文化」が大好きなのです。


この2年間、地域社会人リーグからJFL、そしてJ2へとファジアーノが上がっていく過程は、まるで『プロサッカークラブをつくろう!』(通称「サカつく」)というシミュレーションゲームをリアルの世界で見ているようでした。


その中での、挫折と栄光。

たった半年前の天皇杯で当たったときには「点差以上にまったく歯が立たなかった」と力の差を実感したヴァンフォーレ甲府相手に、前半は互角以上に戦い、そして後半は10人でも凌ぎきって勝ち点を奪いました。

これにより、選手は
「俺たちは成長している!J2でもやれる!!」
という実感と自信が芽生え始めてきているといいます。


次節の相手は昨季3位の超強豪、ベガルタ仙台です。
そこでも互角に戦えるかどうか、そこで真価が問われるのだと思います。

そして、現在はニワカに「どんなチームが我が町にできたんだ?」と好奇心だけで観に来ている、岡山の人たちにサッカー文化の芽を根付かせられるのかどうかも次に懸かっているのかもしれません。



よーかいが岡山にいられるのは、あと1年限り。
哀しいけれど、所詮は「通りすがり」なのです。

岡山の地に本当にサッカー文化が根付くのかどうかを最後まで見届けることはできない宿命なのです。

だからこそ、しっかりとこの1年はファジアーノの戦いを見守りたいと思っています!

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