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2009年04月09日

沖縄トイレの花子さん。(ブログ第1029日目、雑感。)

「トイレの花子さん」が成長した姿ってご存知ですか?

沖縄トイレの花子さん。(ブログ第1029日目、雑感。)

沖縄に行くと、もしかしたら成長した「トイレの花子さん」に会えるかもしれないのです!ヾ(。`Д´。)ノ


そのことをお話しする前に、まずは独特な沖縄の昔ながらのトイレについてお話ししましょうね。

沖縄の古い赤瓦の民家に行くと、トイレは家の離れにあります。
昔ながらのトイレはウチナーグチ(沖縄言葉)で「フール」と呼びます。

いまでこそ衛生面から禁止されていますが、この「フール」、トイレと同時に豚小屋になっていたのです。

そう…賢明な読者はもうお気づきでしょう!
トイレに豚がいる意味を!!!


要するに、用を足すことが豚のご飯になり、その豚はやがて人間のご飯になるという、いわば“パーフェクト・リサイクル”が行われていたのです。

完璧なエコ。
あるいは、ガンジスでの火葬はあえてすべて焼かずに川に放り投げて魚のエサにし、その魚たちを再び人間が獲ってきて食べるという、仏教的循環すら感じてしまいます。

この豚小屋とトイレの一体化は、起源前200年頃中国で始まり、アジア諸国に広まったそうです。
実に2200年を超える歴史なのです。
「中国四千年の歴史」といえど、その半分以上を豚トイレに頼ってきたといっても過言ではないわけなのです!


さすがに現代ではもうほとんど見ることはできませんが、中国の一部などでは今でも現役のスタイルなのです。
実際、よーかいは中国雲南省の山岳農村地帯で、豚小屋と一体化したトイレに遭遇し、そこで用を足したことがあります!o( ̄へ ̄*)むん

また、沖縄ではトイレは「この世」と「異界」をつなぐ空間だと考えられていました。
トイレ(=フール)には霊力の強い神・フールヌカミがいると信じられていて、門や屋敷の四隅、台所の竈とともに線香をあげて祈願する場所のひとつでもありました。

さらに、多様な屋敷の神様のなかでも、とくにフールヌカミこそ最強かつ最も偉い神様だと沖縄では考えられていたのです。

神の中の神、「ゴッド・オブ・ゴッズ」です。(ユー・アー・キング・オブ・キングス!)


だから、昔の沖縄の人々は、外出して化け物に会ったときには、帰ってくるとフール(トイレ)に寄って豚を起こして、憑いてきたお化けを退治してもらったといいます。
ちなみに、豚そのものも霊力を持っていると信じられていました。

さらには、方角についてもトイレが重要な役割を果たしているといいます。
沖縄の方角の読み方は、東が「あがり」、西が「いり」、南が「ふぇー(八重山では「ぱい」)」、北が「にし」です。
東西は太陽が「上がる」「入る」で説明できます。
では、北はなぜ「にし」なのでしょう?

これには、1711年に尚貞王の命によって作られた琉球語辞書「混効験集」による説が有力です。
それによると、トイレのことを昔は「にし」と呼んだそうです。
沖縄の家は風水思想に基づいていて、家の向きが決まっていました。
トイレは必ず家の裏側、つまり北側に作られていたために、北の方角も「にし」と呼ばれるようになったのだそうです。


「卵が先か、ニワトリが先か」ではありませんが、沖縄では方角の概念はあったものの名前がなく、逆にトイレには名前が先にあって、その後からトイレによって方角の名前が付けられたというのです!


さらに、トイレの神様はある落とし物を捜すのが得意でもあります。
それも、ただの落とし物ではありません。
人間の「(=マブイ)」を探せるのはトイレの神様だけなのです!!!


実は沖縄に住んでいると、人はよく「魂」を落としてしまいます。
魂のことを「マブイ」といいますが、原因不明の体調不良などが起こると、沖縄の(特にご老人は)「マブイを落とした」ことをまず疑います。

マブイは落ちるだけではなく、ときには、落としたマブイが犬に食べられてしまうこともあるといいます。
それでも死なないのは、人には合計で7つのマブイがあるというからなのです。

まあ、ともかく、携帯のストラップみたいに、みんなジャラジャラと「マブイ」をぶら下げているのですな。


では、落としたマブイはどうやって捜すのでしょうか?

1)落とした場所に拾いにいく。
実際、これだけで見つかることもあります。
2)呼ぶ。
落とした場所の近くで「マブヤー、マブヤー」と呼ぶと、マブイが戻ってくるのです。

ここまでは一般的な方法ですが、それでも見つからないと、ユタ(民間の霊能者)に頼むときもあります。
そのときユタは、マブイ探しにトイレの神様の力を借りるのです。
そうすると、たいていすぐに見つかるといいます。


なにせ、フールヌカミ(便所の神様)は沖縄最強の神様なので、マブイを探してくるのなど造作もないことなのです!




さて、そんな「最強」の称号を持つ「トイレの神様」、いったいどんな姿をしていたのでしょうか?

「最強」というからには、屈強な神様を想像しそうです。
あるいは、ちょっと変わり者とか。

沖縄トイレの花子さん。(ブログ第1029日目、雑感。)
(※画像は本文とはあんまり関係ありません…?)

ところが、衝撃の事実があるのです!

実は、
沖縄のトイレの神様は若い女性の姿をしているというのです…!∑( ̄□ ̄;)ハウッ


若いだけではありません。
飛び切り美人でまた位も高い女の神様が希望して便所の神様(フールヤヌカン)になられたという言い伝えが残っています(!!!)。

な、なんと物好きな…。。
いやいや、通常の観念だけで物事を決めつけては良くないのです。
もしかしたら、「虫愛づる姫君」のようなお方だったのかもしれません(たぶん違う)。


ただ、ここまで出てきたキーワード。

「神様」、「便所」、「女性」、「強い力」…などなど。
一人、思い当たる人物(?)がいませんか?


そうなのです!

フールヌカミは、まさに「トイレの花子さん」が美しく成長した姿なのではないのでしょうか!!!ヾ(。`Д´。)ノ

これは、よーかい的には、ほぼ確信なのです。


や、それにしても、そんなに美人の神様なら、なんだか、一度その「トイレの花子さん(成人ヴァージョン)」にお会いしてみたいような気もします。
今のトイレなら、完全密室ですし♪( ̄∀ ̄*)


……



……



……でも、豚小屋トイレでのデートは、なんだかあまりロマンチックじゃないなぁ(; ̄∀ ̄A


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Posted by よーかい at 01:48│Comments(10)一日の雑感。
この記事へのコメント
…てっきり、アタシの正体を見抜いたかと思うたですな
絵の感じな時期、確かにあった…

それは横へ置き、沖縄は、まだボットンが普通なワケ?
だったら、アタシ、沖縄にはよう行かん
ボットンは怖くて入れんのが、アタシの泣き所(ホント)
Posted by マテ姉さん at 2009年04月09日 02:26
なつかしい!
キタキタおやじじゃないですか!!!
Posted by くみくみ at 2009年04月09日 19:01
>マテ姉さん

返信遅くなりましたm(_ _)m


>…てっきり、アタシの正体を見抜いたかと思うたですな
>絵の感じな時期、確かにあった…

なんだか、顔色の悪い「ちびまる子ちゃん」みたいなんですけど…?o( ̄ー ̄;)ゞううむ


>それは横へ置き、沖縄は、まだボットンが普通なワケ?

いえいえ、そんなことはまったくありませんよ。
文中にも書いていますが、戦後、国の政策で豚便所は「不衛生」とされ、昭和30年代にはすべて消えてしまったのです(とても残念)。

ボットン便所よりは豚便所の方が風情もあるし衛生的な感じがするのですけどねぇ…?

だけど、「便所の神様」は現代式のトイレでも宿るとされているのですよ。
だから、現代のユタさんは、洋式トイレに向かって便所の神様を召喚したりするのです(事実)。


>ボットンは怖くて入れんのが、アタシの泣き所(ホント)

だとすると、中国には行かれないのでは…?(笑)
Posted by よーかい at 2009年04月10日 22:04
>くみさん

>なつかしい!
>キタキタおやじじゃないですか!!!

おおっ!
わかってくださいましたか♪d( ̄ー ̄*)に

「世代」ですものね(笑)。


にしても、「キタキタおやじ」、ある意味「神」の領域です(笑)。

なんかウワサでは現在キタキタおやじが主人公のマンガをこの作者は描いているのだとか…?(真偽不明)

そういや、「魔法陣ぐるぐる」のラストってどうなったのだろう…?
Posted by よーかい at 2009年04月10日 22:07
あ、そのうちお伺いします。
いやあ、ようやく見つけてきましたよ。豚もふくめた便所史料(笑)
とりあえずは『史記』に『水滸伝』と。
『左伝』からは…今回は発掘できず。
智伯の頭蓋骨便器くらいは、どこかにあったようにも思うのですが…。
Posted by 由比彰紀 at 2009年04月11日 00:19
>ユフィさん

>いやあ、ようやく見つけてきましたよ。豚もふくめた便所史料(笑)

す、すごいな…!∑( ̄□ ̄;)ハウッ

いったいどんなのがでてくるのでしょう?
中国のそういった話ってかなりえげつないから、楽しみなような怖いような…?

そういや、受験生の頃漢文を勉強していて、出典は忘れましたが、皇帝から寵愛された女性を、正妻が嫉妬して、皇帝の死後権力を握ってから、目をえぐり手足を切り取って、便所の肥だめのようなものの中に突き落とした話がありました。
「人間豚だ!人間豚がもがいているわ!」
その皇女は、そう言って笑ってそのさまを見物したそうです。



……えげつな( ̄ω ̄;)


>智伯の頭蓋骨便器くらいは、どこかにあったようにも思うのですが…。

信長は頭蓋骨でお酒を飲んでいましたが、頭蓋骨を便器に使用ですか…!∑( ̄□ ̄;)ハウッ



…あふれませんかね?( ̄ω ̄;)
Posted by よーかい at 2009年04月11日 22:57
ビンゴです。出典は『史記』の呂后本紀。『資治通鑑』にもそのままありましたね。
(まあ司馬光だって史料は『史記』一本槍だろうから、当然といやそりゃトーゼン。)

やったのは漢の高祖糟糠の妻呂后で、やられたのが戚夫人。漢の高祖とはすなわち劉邦です。
もっとも戚夫人とて十年以上連れ添ったワケで、若いネエちゃんとの争いの話ではありません。
皇帝のガキがからむとね。後継者問題はいつだって死ととなりあわせ。
最近は半島の北のほうにもそんな話題がありますかな?

とはいえ、はたしてここまで残虐なことがなされたのか。それについては疑問がのこります。
というのは、呂氏一族はその後クーデターで抹殺されますから。
歴史とはつねに勝者にとって都合のいい記録なんですよね。

なるほど五行でいえば北は玄武。まさしく便所が“玄関”と。
…沖縄の風向きって基本南風ですか?
Posted by 由比彰紀 at 2009年04月16日 00:19
>ユフィさん

>ビンゴです。

おおおおっ!
ビンゴでしたかっ!!!w( ̄△ ̄;)wおおっ!

なんだか、この件ではユフィさんとシンクロ率が高かったようですね。
もしかしたら、2体同時に使徒に向かって攻撃を繰り出すことも可能だったかもしれません(…何のはなしだ???)。


>皇帝のガキがからむとね。後継者問題はいつだって死ととなりあわせ。

たしかに。


……あ。

そういや、沖縄だとそういったどろどろした後継者問題って聞いたことないような?
あのあたりってどうなっていたのかなぁ??
「首里城」はあるのですが、どうも後宮があった記憶がないのです。
あれっ?と思っていまちょいとググッてみたのですが、「沖縄 後宮」や「琉球 後宮」だとヒットしないのですな。

まったくなかったわけではないと思いますし、たしか記憶が間違っていなければ首里城にも宦官がいたはずなので、そのあたりどうなっていたのでしょうか???


>とはいえ、はたしてここまで残虐なことがなされたのか。それについては疑問がのこります。
>歴史とはつねに勝者にとって都合のいい記録なんですよね。

たしかにそうですよね~。
そのあたり、うまく後世に「情報操作」をしたのが儒者だと言われていますよね。

「蒼天航路」なんかでもありますが、儒者に悪く書かれてしまうことを怖れていた権力者たちもけっこう当時からいたようです。



>なるほど五行でいえば北は玄武。まさしく便所が“玄関”と。

え”ええ!?
「玄関」ってそこからが由来なんですか!∑( ̄□ ̄;)ハウッ


>…沖縄の風向きって基本南風ですか?

そうですね。
季節によっては風向きも変わりますが、南風が一番多いですよね。

なるほど、そうすれば便所が北にあれば臭わないわけなのですね!



あああ、なんだかいろいろ調べてみたいことが増えてしまったなぁ…o( ̄ー ̄;)ゞううむ
Posted by よーかいよーかい at 2009年04月16日 01:16
御内原と呼ばれる、100人程の女官が
詰めていた男子禁制の領域が
あったようです。
まあ、大奥みたいなもんかな。
Posted by ゆふぃ at 2009年04月16日 16:18
>ゆふぃさん

わーい♪
「ひらがな」の方のゆふぃさんだぁ。

お久しぶりです。
お元気ですか?

2月の新年会ではどうもでした☆ヾ(=^▽^=)ノ


>御内原と呼ばれる、100人程の女官が
>詰めていた男子禁制の領域が
>あったようです。

なるほど~!
情報どうもありがとうございます!!

そういえば、池上永一さんの「テンペスト」も御内原を舞台にしていたんですよね。
池上永一さんの作品はほぼすべて読んでいたのですが、一番ベストセラーになった「テンペスト」だけは、なかなか時間がとれなくて、持ってはいるのにまだ読んでいないんですよ~(TwT。)

御内原のことを調べることも兼ねて、「テンペスト」早く読んでみたいな。
……だけど、沖縄の一次試験が終わってからになっちゃうかなぁ。。
Posted by よーかいよーかい at 2009年04月17日 02:52
 
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