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2008年12月02日

ELLEGARDEN「Mr. Feather」。

最近新刊が出て、読んで興味深かったマンガを2点ご紹介。

まず一冊は冬目景著「イエスタディをうたって」6巻。



この冬目景って作家、どの作品もいいのですが、めちゃくちゃ遅筆なんですよ。
しかも、連載が終わらないまま中断してしまっている作品が多すぎるのですね。

この「イエスタディをうたって」も巻と巻の間が2~3年空くこともざらなのです。

そんなわけで、「もういいかげん、過去の巻処分しちゃおうかな…」と思っていたところに、忘れかけた頃に発売したような6巻だったのです。


だけど、やっぱりいい作品ですねぇ(しみじみ)。
しかも、絵柄が素晴らしいです。


この作品、ジャンルは大きく分ければ「恋愛もの」になるんでしょうが、かなり異色です。
いわば通常の「恋愛もの」が告白までの駆け引きやドキドキやすれ違いを描く、手札を伏せたポーカーだとすると、この作品はみんな初めからお互いの気持ちは知っちゃっている状態で、いわば「インディアンポーカー」みたいに手札は明らかなんですよね。

で、お互いが恋人としてはいられないけど、やっぱりお互いを大切に思っていて、人間関係が続いているという微妙な状態を描いた作品です。

どの人物も不器用でとても優しいのです。
そして、お互いを大事に思いやっている感じがいいのですな。

作者が女性だけあって、微妙な心理描写の機微がよく描けている作品です。
「面白い」というよりも読んでいて「いとおしい」と思える作品です。



もう一冊は羽海野チカ著「3月のライオン」2巻です。



超名作「ハチミツとクローバー」(以下「ハチクロ」)の作者が、舞台を青年漫画誌(ヤングアニマル)に移して描いている作品です。


「ハチクロ」でも「才能を持ったがゆえの孤独と苦しみと救済」のようなものが描かれていましたが、この作品はそのテーマをもっと先鋭化したものです。
主人公の少年は才能のある将棋のプロとして生きているのですが、勝ち続けないと居場所がないこと、勝った先になにがあるのか見えないこと、負かした相手の人生をときに狂わせてしまうことへの罪悪感…などが丁寧に描かれています。

そして、そういった「悲しみ」を抱えながらも、人との関わりによって変わっていくこと、また、そこでの「救い」のようなものも同時に描かれているのです。

「ハチクロ」のときもそうですが、作者はシビアな視点を持ちつつも、とても優しいのです。
そして、自身が描くキャラをとても愛していて幸せになって欲しいと願いながら描いているのがよくわかります。
きっとそれは、作者自身もとても苦しい作業なんじゃないかなぁ。


この作品のテーマがさまざまなひとたちが「失ったものをとりもどしていく物語」とのことなので、今後にとても期待なのです。



さて、今日の一曲はELLEGARDENの「Mr. Feather」。
なんだかこの上記2冊を読んでいながら、この曲が頭に浮かんでいたのですよ。

なんというか、自己嫌悪ややるせなさを抱えながらも前に進もうとする曲のようによーかいは感じています。

このELLEGARDENというバンドは、今年無期限の活動停止を宣言しました。
ずっとインディーズで活動するバンドでしたが、人気のあるバンドでした。

よーかいは初期の作品を聴いたときには、悪くないけど全体にちょっと一本調子な感じがしていたのです。
だけど、先日ベスト盤を聴いてみて認識が変わりました。
とくにこの「Mr. Feather」。
とてもメリハリのあるいい曲です。

まだ若いバンドで成長途上でしたし、こういった曲を書けるなら、続けていれば世界でも勝負できるバンドになったんじゃ…と思うと活動休止が残念な気がしています。


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