2008年07月17日

ブログ第831日目、雑感。

ふと思うんですけど、素敵な作品はどれも「異界体験」を含んでいると思うんですよ。

白ウサギの縦穴を通り抜けたら、人間の言葉を喋る動物や人間のようなトランプの札が住む世界にきちゃったっていうのはもちろんのこと、「国境の長いトンネルを越えたらそこは雪国だった」というのだって立派な「異界体験」です。

冒険ものや紀行文だって、面白いものは確実に「異界体験」を与えてくれますし、小説やエッセイだけでなく、音楽や絵画や彫刻などの芸術作品はどれも、ちょっとした「異界体験」があるからこそ感動があるのだといえると思います。


特に、素晴らしい作品というのは、「日常生活と地続きの異界体験」を与えてくれるもののように思います。

いま生きている現実があって、その延長線上にぽーんと「非日常」への扉が開かれているような。



さて、前フリが長くなりましたが、考えてみるとサッカーもそういった「異界体験」があるからこそ面白いように感じます。

なにせ、狭い国内だけのスポーツとは違って、世界中に地続きなのです!
国内リーグの先はアメリカしかない野球とは多様性においてまったく違います。

なにしろ、国連加盟国は現在192カ国なのに対して、
FIFA(国際サッカー連盟)加盟国・地域は208!!!

国ごとに、それぞれのお国柄や精神性を体現したかのようなサッカースタイルの違いが如実にあります。
しかも、お金を持っている国や地域が必ず強いかというとそういうわけでもなくて、昔から南米の貧しい国々でも欧州の強豪にうち勝っちゃったりしていました。


たかがサッカーという一介のスポーツに、世界中のひとが熱狂している、これってものすごい「異界体験」じゃないですか?


サッカー漫画でも、面白いものは確実に「異界体験」があるように思います。
例えば、「キャプテン翼」。



小学生のガキんちょが「ブラジルに行ってプロになる!」「ワールドカップで優勝する!」そんな途方もない夢を語り、それに当時の子どもたちは、くらくらと魅せられたものでした。

それでも、「こんなのありえねー」ということが前提だったのに、気が付いたらサッカー後進国かつ弱小国だった日本もワールドカップに出場し、いまでは海外で何人もの選手が活躍しています。
中村俊輔選手のように、欧州最優秀選手候補にまで選出された選手だっているのですから…!


次に、「俺たちのフィールド」。



よーかいはかつてこの漫画でボカ・ジュニアーズやリーベルプレートを知り、「つるべの動き」や「カテナチオ」、「3バックと4バックの攻撃面での違い」といった戦術を覚えました(笑)。

この漫画、初めは小学生編、高校生編あたりまではあまり面白くないのですが、高校選手権終了後に突然アルゼンチンにサッカー留学に行くところからものすごく面白くなりました。

なんというか、高校の次の進路が通常国内の大学への進学か、あるいは企業への就職かの2択くらいだと思っていたよーかいにとっては、この「いきなりアルゼンチン」というのが、日常と地続きの「異界体験」だったことをよく覚えています。


なお、アルゼンチン編の後は、J2、J1、日本代表へとステップアップしていき、その過程で世界への武者修行へでたりしています。
ごく日常的なサッカーというスポーツがリアルに世界に直結している感覚は、いいようもなくぞくぞくさせてくれるものでした。


そして、サッカー漫画で忘れてはならないのが「ファンタジスタ」!



少年漫画でありながら、詳細でわかりやすいサッカー理論と戦術解説に、かなりの“通”でも唸った作品です。

この作品も、日常と地続きの顔をして「世界」が顔を出します。

ごくフツーにサッカーの高校選手権を勝ち抜いていく話かと思っていたら…
次はいよいよ強豪校との対戦!というときに、その試合をさしおいて、いきなりユースの代表合宿に呼ばれてしまいます(!)。
そして、世界各国との対戦。
代表の試合が終わって、いよいよ高校選手権かとおもいきや、地区予選を勝ち抜いて次は全国!という段で主人公は全国大会には出場せずに、イタリアの強豪ACミランにスカウトされてしまいます。
突然イタリア編が始まってしまうのです!∑( ̄□ ̄;)ハウッ

もう、まったく日本なんか眼中になし(笑)。

当時は「ACミランなんて、んなバカな~~!」と思ったものですが、実際に日本の高校生がイギリスの強豪アーセナルのテストに受かったという事例がでてきたりすると、どっちが現実でどっちが非現実だかわかんなくなります(笑)。


この漫画のクライマックスはアテネ五輪編ですが、どこまでも世界に対して「開いている」感覚がすごくわくわくしたものでした。



旅もサッカーも、もしかしたら似ているのかもしれません。
狭い世界に閉じてしまわないこと、どこまでも世界に開いていくこと。
それは道の「異界」の扉をひとつひとつ開けていくようなものですが、行き止まることなく続いていきます。
必ず、未知の広い世界が開けているのです。


よーかいはよく日本は窮屈だと思います。
実際、日本社会に居場所がないように感じている子どもたちもたくさんいるんじゃないでしょうか?
だけど、日本が窮屈だと感じても、そこが行き止まりではないんです。

もっともっと広い世界があるのだから。

そういったひとたちにこそ、旅とサッカーはあるのだと思います。




……まあ、あんまりハマりすぎると、そのまま「異界」から帰ってこれなかったりしますが~~ヽ(゜▽、゜)ノアハ
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